インピンジメント症候群
インピンジメント症候群について
インピンジメント症候群とは
肩甲骨の外側の肩峰と前方にある烏口突起が作るアーチの間で滑液包と腱板が衝突を起こし発症します。
※肩甲骨の外側の肩峰と前方にある烏口突起が作るアーチの間にて、上腕骨の大結節部が滑液包・腱板(棘上筋)・烏口肩峰靭帯に衝突し発症する症状を指します。
インピンジメント症候群の原因
筋力低下や腱板断裂による肩峰下の狭小化や癒着によって起こります。投球動作の多いピッチャーやキャッチャーはインピンジメント症候群になりやすいです。
※肩を支える腱板(別名ローテーターカフ)筋群の筋力低下や腱板自体の断裂による肩峰下の狭小化や筋・腱・靭帯の癒着によって起こります。
そのほか、関節自体の変形、骨の変形、位置異常も挙げられる。
上腕骨自体の変形
・肩峰下に骨棘ができて衝突しやすくなる
・大結節が骨折し変形して治癒してしまった
上腕骨の位置異常
・腱板の機能不全で骨頭が上方に変位
上腕骨大結節部のくり返される衝突
・投球動作の多いピッチャーやキャッチャーは、投球動作で何度も上腕骨大結節が衝突するため。インピンジメント症候群になりやすい。
インピンジメント症候群の症状
可動制限や肩痛、夜間痛などが起こります。
※初期症状は、上腕挙上・上腕外転時の動作痛が起こります。長期化し慢性化すると、可動域制限や肩の安静時痛(夜間痛含む)、などが起こります。
具体的には、目線の上の物をとる、つり革につかまる、投擲動作、シャツを脱ぐ着る、ハンガーをかける動作時に痛みます。
インピンジメント症候群の治療方法
硬くなった関節包や靭帯のストレッチ、癒着した組織の可動性を回復させる運動方法などを行います。
※炎症のある場合は、テーピング等で固定をしたりアイシングなど行い回復させます。さらに、硬くなり可動域の少なくなった関節包への施術やトレーニング、腱板や靭帯等の支持組織のストレッチ、癒着した組織の可動性を回復させる運動指導などを行います。運動指導の効果は、筋・靭帯・腱・関節包の回復が必要になるため、2か月以上期間が必要になる。
インピンジメント症候群の予防方法
腱板の筋力トレーニングや肩甲骨を固定する筋肉を鍛えると良いでしょう。
※インピンジメント症候群を予防するには、上腕骨大結節部の衝突による炎症を予防する事が必要です。
- 肩甲骨を固定する筋肉の柔軟性回復と支持力強化
- 肩関節の可動域のキープ
- 腱板の筋力トレーニング
- 過剰に上腕骨大結節を衝突させない、その動作を避ける
- 投球動作など運動後にはアイシング・休息をさせる