腕の痛み・腕のこりとはり

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腕の痛み・腕のこりとはりについて

上腕部の軟部組織損傷

上腕部の屈筋、あるいは伸筋群に直達外力が働くか、手部、肘部、肩部への衝撃的な外力の働きで筋が急激に伸長されて発生し、筋線維の挫滅や断裂が起こる、損傷部に一致して疼痛や陥凹部を触れる(上腕二頭筋の断裂についてそのほとんどが中枢腱部に多発し肩部に譲る)。またその筋肉の関与する運動によって疼痛が増悪する。このような損傷の処置については原則的に他の部位における外傷の処置と変わりはない。初期には冷却、安静、固定、圧迫などの原則を守る。とくに局所の圧迫(スポンジ、綿花など)は、断裂した繊維を水平に並ばせるとともに、血腫の早期吸収を図るのにもっとも重要な働きをする。固定肢位については、明らかな断裂を触知する症例では断裂部が可及的に接近するような選択する必要がある。

代表例:上腕二頭筋長頭腱損傷

上腕二頭筋長頭腱損傷

<概説>

壮年期(40~50歳前後の肉体労働者)に多く、スポーツ選手の場合は若年層にもみられる。

<発生機序>

腱の変性に、介達外力が加わり発生することが多い。上腕二頭筋長頭は、肩関節屈曲・外転・外旋、肘関節屈曲、前腕回外運動で収縮するため、この運動で腱の張力が大きくなり、上腕二頭筋長頭腱の断裂が発生しやすい。

<症状>

1.断裂時に一種の断裂音とともに疼痛を訴える。
2.正常と比較して末梢部に移動した筋層の膨隆。
3.筋力の低下
4.結節間溝部に圧痛を認める。

<治療法>

はり灸・指圧・カイロプラクティック・整体・骨盤矯正、ストレッチ等により治療する。上腕二頭筋長頭腱断裂は、比較的高齢者に多く、機能上は肘関節の屈曲や重量物の持ち上げが障害されるが、疼痛も早期に軽快するため、三角巾によるhanging程度の保存療法で十分な治療効果が得られる。しかし若年層、スポーツ選手、筋力低下の著しいもの、疼痛が持続する症例では観血療法にゆだねるべきである。

<後療法>

1.受傷直後はアイシングを行い内出血や疼痛の消失に努める。また血行改善を目的として末梢部から中枢部への軽擦法を中心とした手技療法を行う。さらに、疼痛の消失とともにホットパックをはじめとする各種温熱療法、電気療法などを行う。
2.損傷部の修復を確認してから、最初の運動療法としては、上腕および前腕部筋群の等尺性収縮運動を行い、次第に等張性運動に移行する。

 

前腕部の軟部組織損傷

前腕部の屈筋、あるいは伸筋に直接鈍性外力が働くか、手部への衝撃的な外力の働きで筋が急激に伸展されるかして発生し、筋線維の挫滅や断裂が起こる。損傷部に一致して疼痛や陥凹部を触れる他、血腫が形成されれば波動が証明される。またその筋肉の関与する運動(手関節または手指)によって疼痛が増悪したり、完全な断裂であればその運動が不可能となる。このような損傷の処置については原則的に他の部位における外傷の処置と変わりないが、筋損傷はその回復が緩やかで、十分な期間の安静を要することが多い。

 

<治療法>

はり灸・指圧・カイロプラクティック・整体、ストレッチ等により治療する。初期はRICEの原則を守り、とくに血腫のある場合には圧迫を十分にかけ、血腫の早期吸収を図らないと後に瘢痕を残すおそれがあるので、明らかな断裂を触知する症例では断裂部が可及的に接近するような肢位を選択する必要がある。

固定期間:2~3週間行う。

後療法:疼痛の度合いで温熱療法や運動療法を行い、局所の圧痛、自動運動での疼痛、抵抗を加えた運動での疼痛が消失した時点で終了とする。また、前腕背側の尺骨表在部の打撲では骨膜が損傷し、限局性の圧痛が長く続き、骨表面に骨膜性の仮骨が形成されることもあり、このような症例では、患部の保護のためになんらかのクッションを当該部に当てておくことも必要である。手および指の運動がまったくできないような完全断裂では観血療法が必要となる。


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